アレルギー性結膜炎

 

当院のアレルギー性結膜炎治療のこだわり

  • アレルギー専門医かつ眼科専門医による診療
  • 適切な検査を行った上での治療方針の決定
  • 眼球のみならず、目の周りまぶたもカバーした治療

アレルギー専門医かつ眼科専門医による診療

アレルギー専門医は、アレルギー疾患に関する一定以上の知識を備えた医師が認定される資格です。この資格を保有する医師は全国に約4,400名いますが、眼科医師(全国で約12,000名)の中でアレルギー専門医を持つ医師は22名のみです。 専門医として認定されるためには、日本アレルギー学会への申請が必要で、アレルギー疾患に関する臨床経験や、実績報告、学会参加を含めたアレルギー学の業績が一定以上あることなどの基準が定められています。 アレルギーと眼の両方の専門医としての経験・知識を基に、一般的によく処方される抗アレルギー薬の他、免疫抑制剤、ステロイド薬など豊富な種類の薬剤から最適と思われる点眼・内服・軟膏を処方します。

◇当院で使用する薬剤の例はこちら

適切な検査を行った上での治療方針の決定

結膜炎はアレルギーが原因のものと、感染が原因のものがあります。 症状や患部の診察だけでは、鑑別が難しいことが多く、適切な治療を行うために、当院ではアレルウォッチを用いて、アレルギーかどうかを鑑別してから治療を行います。 これにより、適切な点眼を選択することができます。 また、どのような物質に対してアレルギー反応を示しているか、検査をご希望の方には、血液検査を行っています。 指先からの簡単な採血で調べる検査と、通常の採血で調べる検査の2種類実施していますので、年齢や症状、ご希望に合わせて適した検査を提案いたします。

眼球のみならず、目の周りまぶたもカバーした治療

アレルギーは眼だけで無く、まぶたにも炎症を起こすことがあります。 例えば、まぶたの縁に炎症が起こると眼瞼縁炎(がんけんえんえん)、皮膚の方まで炎症が起こると眼瞼炎(がんけんえん)と言い、赤くなったり、腫れたり、かゆみが出たりします。 当院はこれらのまぶたの縁や、目頭、目尻の炎症も治療を行います。 例えば、眼がかゆく、こすっているうちに、まぶたの縁にある脂分を分泌するマイボーム腺に感染を起こし、眼はアレルギーによる炎症、まぶたは感染による炎症となっていることもあります。 このような状態の鑑別は難しいのですが、単にアレルギーと決めつけてしまわず、治療を行いながら症状の改善状況に合わせて、最適な治療法を提案いたします。

アレルギー性結膜炎とは?

アレルギーとは外から入ってくる異物(スギ花粉やダニ・ハウスダストなどの外観の抗原)に対して体が過剰な免疫反応を起こすことです。
結膜は上下のまぶたの裏側と、白目の表面を覆う半透明の膜です。
目の表面を覆っているのでアレルギーが起きやすい場所です。

アレルギー性結膜炎の症状

アレルギー性結膜炎の症状の一つにかゆみが挙げられます。
アレルギーの原因物質は涙で流され鼻側にある涙点から鼻に排出されるため、目頭だけがかゆくなることもあります。

目をこすっていると次第にゴロゴロしてきます。
そして充血して、まぶたがはれてきます。
白目の上の結膜がむくんでしまい、ゼリー状になり時にこのために目が閉じにくくなることもあります。

アレルギーの原因による症状の違いはないのですが、かゆみの原因が特定できず、目がゴロゴロする、目が重いという症状だけの場合もあります。
コンタクトレンズが原因の場合にはレンズが汚れる、ずれる、という症状を起こすこともあります。

アレルギー性結膜炎の原因

1. 季節性のアレルギー性結膜炎(花粉症)

花粉が原因で生じるアレルギーです。
春先のスギ花粉症が一般的ですが、秋に飛ぶ花粉を原因とした花粉症もあります。
花粉症では、毎年決まった季節に症状がみられることが特徴です。

2. ハウスダストによるアレルギー性結膜炎(通年性アレルギー性結膜炎)

ハウスダストによる結膜炎も症状は花粉症と同様です。
ハウスダストは常に身の回りにあるので、一年を通して症状がみられるため通年性アレルギーとも呼ばれています。
ハウスダストに反応するのであれば家の中を常に清潔にしホコリがたまりにくい対策を考えることが大切です。

3. アトピー性角結膜炎

アトピー性角結膜炎は、アトピー性皮膚炎に合併して起こるアレルギー性の結膜疾患で、角結膜に炎症を起こすものです。
目やまぶたのかゆみが特にひどく、充血や涙が流れたり、濁ったりする症状や角膜に点状表層角膜症(小さなただれ)、角膜びらんなどを生じます。
また、白内障や網膜剥離などを引き起こすこともあります。

4. 春季カタル

慢性重症型のアレルギー性結膜炎です。
特に10歳くらいまでの男児に多く見られます。
炎症が強いときに、角膜(黒目)に傷ができ、重症の場合視力低下にもつながります。
ステロイド剤や免疫抑制剤の点眼による治療が必要なことも多く、眼科の専門医が診察するべき疾患です。
花粉症のように多くは見られないのですが、最近は成人でも見かけます。

5. 巨大乳頭結膜炎

コンタクトレンズなどの異物による反応で起きるアレルギーです。
コンタクトレンズの定期検査の時に上まぶたをひっくり返すのはこのチェックのためです。
かゆみを感じていないことも多く、レンズが汚れる、ゴロゴロするという症状だけのこともあります。

アレルギー性結膜炎の検査

1. 細隙灯顕微鏡検査

細隙灯(さいげきとう)顕微鏡という装置によって眼球を観察する生体検査で、眼科の検査の中では、視力、眼圧、眼底とともに、基本的かつ重要な検査です。
検査は、細隙灯というスリットランプからの細い光で眼球の各部を照らし、それを顕微鏡で拡大して見ます。
結膜、涙点から角膜、前房、虹彩、瞳孔、水晶体、硝子体などの組織を観察し、肉眼ではわからない眼球内の異常を見つけます。

2. 血液検査

血液検査微量の採血にて、アレルギーの原因を調べられます。
数値としてのデータの保存が可能です。但し、結果がわかるまで数日かかります。

現在当院でアレルギー性結膜炎・鼻炎の方に行なっている検査では、ダニ、ハウスダスト、スギそして他の植物(ヒノキ、ハンノキ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ)や犬、猫などの動物などのほか、カビ、蛾、ユスリカ、ゴキブリに対するアレルギーの判定が可能です。

3. アレルウォッチ

アレルウォッチアレルギー反応が起きるとIgEという免疫物質が産生されます。
アレルウォッチは涙の中のIgEを測定する検査キットです。
1分ほど検査用の細い紙を下まぶたにぶらさげた後、検査薬に約10分ほど浸すと涙にIgEが生産されているかどうかが判明します。

アレルギー性結膜炎かどうかという点では有効ですが、残念ながら、どんな物に対してアレルギーを起こしているか特定はできません。

アレルギー性結膜炎の治療

薬物療法

抗アレルギー点眼薬

左からアレジオン・リボスチン・アレギサール・ケタス・パタノール

アレルギー反応は、その原因である様々な抗原がIgE抗体を介してマスト細胞という細胞からヒスタミンなどを放出することが原因で起ります。
抗アレルギー剤はこのマスト細胞が物質を出さないように抑制するための薬です。 そのため、アレルギーの症状が始まる前から使うとより効果的です。

ステロイド点眼薬

左からフルメトロン0.02%・フルメトロン0.1%・オドメール0.02%・オドメール0.1%

以上の治療方法でもかゆみがおさまらない、あるいは角膜に傷ができるなどの症状が強い場合にはステロイド点眼薬を用いての治療を行います。
また、アトピー性皮膚炎がある場合にはまぶたもステロイド剤軟膏を使って治療します。 ステロイドは非常に効果的な薬ですが、副作用についても常に注意する必要があります。

免疫抑制剤点眼薬

左からタリムス・パピロックミニ

抗アレルギー点眼薬やステロイド点眼薬の治療では安定しない患者さん様に対しては、生活習慣の改善などのアドバイスを行い、免疫抑制剤点眼も組み合わせた治療を行います。

内服薬

点眼薬以外にも、抗アレルギー薬の内服での治療も行います。
春季カタルが重症化した場合など、ステロイド薬を内服したり、結膜にステロイドの注射を行う場合もあります。

セルフケア

なにがアレルギーの原因なのかを調べ、スギなどの花粉であれば、多く飛散している日には外出を避ける、ゴーグルやマスクで防ぐといった対処法を身につけることです。
ハウスダストの場合には、絨毯敷きをやめ、掃除、抗ダニ加工寝具使用を検討します。

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